丁度1か月前にDVDを購入した、BBCドラマMI-5のシーズン8を見終わりました。テレビドラマは、今のところそれ程見ていないのですが、このイギリスドラマMI-5は、数年前から、唯一、DVDで買い続けている大好きなシリーズです。
最初は、Matthew MacFayden(マシュー・マクファディン)という俳優が好きで見始めたのですが、とにかくよくできた素晴らしいスパイドラマだったので、彼が退場した後も、続けて見ています。イギリスの俳優って本当に演技が上手いなぁと思いますが、メインキャラクターだけでなく、脇役も素晴らしい役者が揃っています。サスペンスものが好きな方には、本当にお薦めです。日本でも、2年くらい前に日本語版のDVDが出ています。
タイトルは、イギリス情報局保安部のMilitery Inteligence, section-5(軍情報部第5課)の略です。イギリススパイと言えば、007ですが、007はMI-6所属です。MI-6が、海外での情報収集と諜報活動を行うのに対し、MI-5は、イギリス国内の情報収集(テロや他国のスパイ活動)と諜報活動を行う組織です。
このドラマは、アイルランド問題、アラブ問題、イスラム問題、核問題、環境問題などなど、イギリスを取り巻くリアルタイムの内容を含むエピソードに、各諜報員の人としての苦悩などを織り交ぜた、基本的には一話完結型のドラマです。しかも、分かりやすく敵と味方がハッキリしている訳でもなく、仲間内での裏切りや先入観による勘違いなんかもあり、先が読めません。
アメリカの派手なスパイもの、サスペンスものと比べると、はっきり言って地味めです。が、リアリティという意味では、MI-5が格段に上のように思います。毎回、気づくと、息をするのを忘れてしまうくらい、緊張感に溢れた展開なのです。
イギリスを取り巻く世界状況などについての知識がないと、分かりづらい部分があるのと、私にとってはかなり早口なので、久しぶりに見ると、しばらく耳を馴らすのに時間がかかるという、ストーリーとは別の意味で、緊張感が漂うドラマでもあります。
このドラマで興味深いのは、各諜報員が、正義のヒーロー・ヒロインなんかではなく、それぞれの苦悩を抱えて任務に当たっているというところです。何万人もの国民を守るために、一人を殺してもいいのか、という重い問いかけはよく出てきます。本当のMI-5が、広報の一環として、協力しているという話も聞いたことがあるのですが、正直、このドラマを見てると、こんな仕事できない・・・と思ってしまいます。
ちょっと残念なのは、よく考えたら当然なのかもしれませんが、日本は全く出てこないことでしょうか。シーズン8では、暗号として、Jリーグのチーム名が使われてましたが(笑)
アメリカは、どちらかというと悪役として描かれています。CIAってここまでやるのかな?と思わなくもない描写もあるのですが、Edは、やるかもねーと言ってました。
ところで、このドラマのイギリスでの原題は、MI-5ではなく、Spooks(スプークス)なんです。spooksは、幽霊などを意味しますが、話し言葉でスパイという意味もあります。
でも、アメリカだと、かつて、黒人の蔑称としても使われていた言葉であるため、アメリカとカナダでの放映に当たって、MI-5とタイトルを変更したようです。また、スパイと言うと、アメリカでは、CIA(Central Intelligence agency)が、カナダではCSIS(Canadian Security Intelligence Service)が最初にイメージされてしまうため、イメージ混同を避けたという面もあるようです。(ただ、BBCカナダでは今はSpooksに戻したとも読みました)同じ英語圏でも、言葉の違いは結構ありますが、テレビドラマのタイトルにも色々あるんだなと思わせられました。
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ところで!私も30代の寅年でございます。タメですね。ちなみにポートランドのNahoさんも「同世代」らしいです。(あ、バラしちゃった。あはは)