定期健診で受ける数少ないエコー検査の1回目で、Echogenic Bowel(エコジェ二ック・ボウル、日本語では、腸管のハイエコーと言うようです)の指摘を受け、遺伝子カウンセリングを受けることになりました。
この症状が見られた場合、いくつかの可能性が考えられるそうです。
①胎盤の出血により、血液混じりの羊水を胎児が飲み、その血液が光っている
②Down Syndrome(ダウン症)など染色体異常がある
③胎児がウィルスに感染している
④Cystic Fibrosis(嚢胞性線維症‐のうほうせいせんいしょう‐)である
⑤腸自体に異常がある
⑥Birth Variation(説明によると、体質とか個性のようなモノ)の1つで、特に問題はない
・・・・候補が多すぎやしませんか??と、思っちゃいました。
でも、エコー検査では、この程度のことしか分からないそうです。ただ、私達にとって希望があるとしたら、①と⑥という可能性が示されたこと。実際、妊娠中にEchogenic Bowelの症状があっても、問題なく健康に生まれて育っている赤ちゃんは、少なくないと言われました。
④については、一般的に、Caucasoid(コーカソイド:厳密には違いますが、白人のことを指すとされています)に発生率が高いが、アジア人にはほとんど見られないとのことで、アジア人同士の私達の場合、ほとんど可能性はないだろうとのことでした。
そうすると、残る可能性は、②・③・⑤です。
私の場合、考えた末に、Sequential Screeningという出生前診断を受けたのですが、皮肉なことに、覚悟をもって臨んだこの診断結果によって、救われるという結果になりました。というのも、出生前診断の結果は、ほぼ問題無しで、調べ得る中で最低の確率を示していたのです。妊娠初期の出生前診断(特に血液検査)の方が、妊娠中期のエコー検査よりも確度が高いらしいのです。
今回のエコー検査でも、Echogenic Bowel以外は全く問題がなかったことから、まず、NTD(神経管欠損症)と18トリソミーの可能性は、ほぼなくなりました。残るはダウン症なのですが、これに関しては、出生前診断で示された1/20,000の確率から、1/3,000に跳ね上がった、という説明がありました。
この数値を示された時も、「はぁ・・・」としか言えませんでした。
そもそも、私の年齢(37歳で出産予定)だと、ダウン症の発生確率は、元々1/160だそうなのです。
色々説があるみたいですが、ちょっとインターネットで調べたら、アメリカの場合、20代でも1/1,000、30歳で1/900、35歳で1/350、40歳で1/100という数値が出てきました。(この説だと、37歳は1/225でしたが・・・)それに比べたら、1/3,000だなんて、ゼロに限りなく近いです。
カウンセラーの方によると、「私達は、安全サイドの数値を出すことにしています。」とのことだったので、実際にはもう少し確率は低いのかもしれません。もし、出生前診断を受けていなければ、年齢と今回の異常のみで計算されるので、もっと高い確率を示されたかもしれないです。統計数値の性格については分かっているつもりでしたが、数値って、受け止め方が難しいなぁと思いました。
しかも、Echogenic Bowelは、ダウン症判断のソフトマーカーの1つに過ぎず、ダウン症を示すマーカーは、10個程度あるのですが、その他のマーカーは問題がないので、一概に判断できないと。
ダウン症かどうか知りたいのであれば、Yes・ Noの結果がでる羊水検査を薦めると言われました。ただし、流産する確率は1/1,000と、ダウン症発生確率より高いのです!なので、当然、検査は却下です。
③のウィルス感染として考えられるのは、CMV(Cytomegalovirus、サイトメガロウィルス)とToxoplasmasis(トキソプラズマ)で、これらは感染検査をできるとのこと。
⑤は、出産まで経過チェックをして、出産後に検査してみないと、今の段階では何とも言えないそうです。
つまり、結論は、Echogenic Bowelって何なのか、シアトル一の大病院の専門家でも、
よくわからない、ということでした! そして、
ウィルス感染以外は、打つ手は何もないとのこと。(※この文章、勘違いをしており、再度確認したら、ウィルス感染についても何もできないということが分かりました。)
結局、2時間くらいEdと私でカウンセラーを質問攻めにしました。こちらに来て8か月、だいぶ英語の勘を取り戻しましたが、それでも、辞書もひかずに英語で質問しまくってた自分に、ビックリです(笑)火事場の馬鹿力的なものでしょうか!?
質問が出尽くした後、カウンセラーの方がホットラインの番号を渡してくれ、部屋を出ました。カウンセリング中は、聞きたいことだらけで夢中になっていて分からなかったのですが、予想以上にショックを受けていたみたいで、ロビーでEdがお義母さんに電話報告をしている間、突然、号泣し始めてしまいました。後から、Edに、先に泣かれたせいで、自分がしっかりしなきゃと思った、と言われました(笑)
友達に、子供ができて、生まれて初めて自分の命と引き換えにしてもいいという気持ちになった、と聞いた時、ふうん、って思ってたのですが、親になるって、そういうことなのかもしれないですね。後で冷静に考えると、的外れな考えなのですが、エコー検査で暴れていたベビちゃんを思い出して、苦しくて暴れてたのかなぁという考えに取りつかれて、私が苦しい思いをする方がまだ耐えられると思って、辛かったのです。
もしかしたら、知らなかった方が良かったのかもしれませんが、今は、知ったうえで受け入れることができたので、今まで以上に、お腹のベビちゃんが、大切な命に思えています。改めて、妊娠・出産が、いかに奇跡に満ちた出来事なのか、ということを実感しました。
何度も「父親になれるか自信がない」と弱音を吐いていたEdも、カウンセリングの後、一切そういうことを言わなくなって、本当の意味で、親になる自覚がでてきたみたいです。なので、結果的には良かったのかな、と思っています。
もし異常があったとしても、大丈夫。ここまで無事に育っただけでも、強い子な筈。 親子で頑張れると思います。
長々と読んで頂き、ありがとうございました。
PR
可能性や確率の話というのは、
気にすれば気にするほど悪いほうにばかり
目がいってしまいますね。
マエを向いていこうと決めたZIZIさんをかげながら応援することしかできないけれど・・
命が秘めている力というものは、
計り知れないものがあるはずですよ。
おなかの中の赤ちゃんにも、エールを送ります。