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2010年秋にWA州シアトル近郊に移住しました。家族4人(夫のEd、2011年11月生まれの娘、ミニチュア・ピンシャーのKOKO)のゆるやかな日常を、記録しています。
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ZIZI
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女性
自己紹介:
2010年10月末に、アメリカに移住・見た目はアジアンだけど中身は完全にアメリカ人のEdと結婚しました。2011年3月にミニチュア・ピンシャーのKOKO(♀)、11月に娘が加わりました。
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遺伝子カウンセリングの意味と限界

思いがけず遺伝子カウンセリングなるものを受けることになった私達。
ロビーで30分待つ間に、Edは涙目になりながら、お義母さんに電話をして、大丈夫なように祈っていてとお願いしていました。この後、お義母さんは、親戚や仲の良いお友達に、「Urgent Pray Request」(緊急のお祈り要請)をしてくれています。

日本人の感覚からすると、まだ詳細な状況が分かっていない中で、どちらかというとネガティブな情報を周りの人に伝えるっていうことはしないですよね。妊娠だって、安定期に入るまでは家族以外には伝えないという人もいると思います。

でも、アメリカ(だからなのか、Edの周りの人達だからなのかは、ちょっと判断しにくいですが・・・)だと、ネガティブな情報も皆でシェアして、いい方向にいくように皆でお祈りする、もし、多くの人の祈りをもってしても、思い通りに進まなかったら、それは運命だから、素直に受け入れて、皆で支えていく、というのが当たり前のようです。最初、こういう姿勢に戸惑うこともあったのですが、今は、こういう考え方は、自分には合っていると思っています。

30分が過ぎて、現れたカウンセラーは、小柄で可愛らしく、柔らかい雰囲気を持った、(多分)台湾系の女性でした。英語は第2言語という感じだったので、シアトルの大病院で、カウンセリングという難しい仕事を第2言語で担当しているという事実に驚きながら、優しそうな人でよかった~と少し安心しました。




さて、遺伝子カウンセリングってそもそも何か、ということなのですが、受けた時点では、実はいまいち分かっていませんでした。カウンセラーの肩書を見ると、医者ではなく、生物学、遺伝学、心理学などの学位を取っているようでした。

カウンセリングの内容は、受けるタイミングによって変わるのだと思いますが、私の場合、Birth Plan(出産計画)を変更するのかどうかを考えさせる、ということが、1つのポイントとしてあったと思います。ただし、今まで、担当医のDr.Kも、スウェディッシュの医者も、Abortion(中絶)という言葉は一度も使わず、カウンセラーも、結局、カウンセリング中、1度しか使わなかったというのが印象的です。その1回というのは、「ワシントン州で定められている中絶リミットは妊娠24週まで」、と説明があったとき。

日本の中絶リミットは妊娠21週までだそうなので、ワシントン州は1カ月近く長いようです。20週目に入ろうとする私の場合、ダウン症を判断する羊水検査を受けて、出産計画の変更を検討したいのであれば、ギリギリ間に合うということでした。

カウンセリング前にEdに再度確認しておきましたが、今回異常があると言われた後も、中絶する気はゼロだったので、言いにくそうに説明するカウンセラーを前に、「はぁ、そうですか。」としか言えなかったんですけども。ただ、人によっては、検討したいという人もいるかもしれないですし、アメリカが訴訟社会であることを考えると、最大限の情報提供をしておく必要がある、ということなんだろうなと思いました。

私達が受けた遺伝子カウンセリングの目的と言うのは、簡単に言ってしまえば、①検査結果から分かる遺伝子疾患の可能性(リスク)に関する情報提供、②遺伝子疾患を理解してもらうための詳細な説明、③考えられる遺伝子疾患を明確化するための検査に関する情報提供、④相談者の不安感の解消、なのかな、と思います。

で、大抵の場合、④を一番期待すると思うんです。私は、一度、日本で、仕事のプレッシャーと激務で潰れかけたときに、カウンセリングを受けたことがあるのですが、その時に、カウンセリングって、結局、最終的に自分で自分の不安を取り除かないといけないんだ、って実感したことがあります。なので、不安感の解消っていうのは、自分で自分を納得させられなければ、解消できないだろうって頭では分かってたつもりなのですが、心のどこかで、カウンセリング先進国のアメリカに、ちょっと期待しすぎていたかもしれません。でも、実際のところ、そんなに凄い技術がある訳ではありませんでした(笑)

訴訟社会ですから、当然、安易な慰めの言葉などはないわけで。分からないものは分からない、確率はこれくらいとしか言えない、っていう内容で、一番大事なのは、①~③だったんだなと思いました。

ただ、数値というのは、凄く力をもって迫ってくるので、やっぱり、不安感を少しでも和らげる説明の仕方っていうのは、とても大事だと思います。私達を担当してくれたカウンセラーの方は、とても柔らかい雰囲気で、真剣に誠意を持って説明してくれているのが分かったので、カウンセラーの方のお陰で、気持ちが少し軽くなったという部分がありました。

長くなっちゃうので、私達が受けた説明は次の記事に書きますが、カウンセリングを受けて、
不安感はゼロにはならず、情報が増えたことで、寧ろ、カウンセリング直後に、受ける前よりも不安感とショックに襲われてしまいました。でも、結論としては、カウンセリングは受けて良かったと思います。専門家から、現時点で分かりうる最大限の情報をもらえたということは、良かったのかも、と、落ち着いた今では、思います。

この日、帰宅してから、福島市の子供に内部被ばくの可能性がある、というニュースを読みました。定期的な健康管理やテストも大事ですが、事実が分かればそれでいいっていうものではないので、同時に、ちゃんと、心のケアはしてあげているんだろうか、ということが心配になりました。

※追記(8/8): 遺伝子カウンセリングの請求書が来まして、保険会社による支払いがなされる前のカウンセリング費用は、$190でした。

応援してくださって、ありがとうございます!
元気になりました。
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